にほんブログ村天体写真ランキングに参加中です。ワンクリックで応援をお願いします!

架台を買ったら鏡筒生えました SVBONY SA401 APO EDフィールドスコープ その1

SVBONY SA401 APO EDフィールドスコープ

架台を買ったら鏡筒が生えるらしい・・・

  小海星フェスで手に入れたサイトロンジャパンのSJ-M経緯台。この架台に搭載できる手持ちの鏡筒はケンコー・トキナーのMILTOL 200mm F4と往年の高橋製作所 V-1鏡筒(口径65mmのアクロマート屈折鏡筒。)です。しかしせっかく新しい経緯台を手に入れたらそれに載せる新しい鏡筒が欲しくなるのは仕方がないことです(笑)

 そこでSJ-M経緯台に載せる鏡筒を検討したのですが、それほど高価ではなく高性能・大口径・軽量かつ望遠鏡ではない「手軽に使える」フィールドスコープを選択しました。色々調査しているとフィールドスコープ界は非常にニッチな分野で、それぞれのメーカーでアイピースの互換性が難しいなど、望遠鏡と比較して独特な世界であることが徐々にわかってきました。

 今回は予算の都合上、SVBONYを選択。その中でも高性能を謳っているSA401 APO EDフィールドスコープ(リンクはアマゾン)を、公式サイトでたまたまやっていた星フェスキャンペーンで安く購入しました。

SA401 とSA406の比較

 SA401 APO EDフィールドスコープは、SVBONYのフィールドスコープのラインナップの中では最上位機種で、二枚のEDレンズを使用している3枚玉のアポクロマート鏡筒です。口径85mm 焦点距離450mm F5.3の正立像が見える望遠鏡と考えれば良いでしょう。同じクラスのSV406との比較がありましたので掲載しておきます。

品番SV406P EDSA401 APO
倍率20-6020-60
対物レンズ径80mm85mm
対物レンズ群3枚/3群4枚/3群(ダブルED)
コーティングFMCスーパーFMC
接眼レンズ径24mm24mm
対物レンズの焦点距離430mm450mm
アイレリーフ18-20mm18-20mm
ひとみ径1.33-4mm1.4-4.3mm
視野1.1-2.1°1.14-2.2°
プリズムポロBaK4ポロK9
正味重量1625g2192g
最小焦点距離5.5m7.5m
防水IPX6IPX7

 購入前にSA401の情報を探したのですが、殆どありません(汗)唯一と言って良いのが、山梨大泉にあるペンションスターパーティーさんのレビュー記事。この記事を何度も拝見して、これなら買っても大丈夫だなと思い、購入に至りました。

 ところでポロプリズムはSV406がBaK4を使用していますが、SA401はBK7と同等の低価格なK9を使用しているそうです。プリズム材質についてはまったく知識が無いため、なにもコメントできませんが、賞月観星さんのブログにその違いが記載されています。最上位機種で安価なK9を使用しているのは、全体的な光学設計、またはコストダウンのためなのかもしれませんね。詳しくはわかりませんが。
ここで熱くプリズムについて討論されていますが、結局のところプリズムの材質の影響は殆ど無いようです?

深センから発送

 サクっとポチっと発注しましたが、国内在庫がなかったらしく、深センからの発送となりました。配送業者はSYD EXPRESSで、5日間で関空到着、翌日東京に佐川急便で配送となりました。配送まで約6日間かかっています。


着弾したSVBONY SA401 APO EDの箱の側面

箱の表には、実際のサイズと同じ絵が書かれています

箱を開けるとキャップ、本体のカバー

お重の2段目には本体が鎮座していました

本体とご対面!

「防寒インナーを着込んだマッチョなマネキンの足」に見えるらしいSA401 APO ED

あれ?フードの根本にある銘柄板がWEBでは黒だったのですが、赤色になってますよ?

 付属のズームアイピース。20-60倍と記載があるので、焦点距離は7.5〜22.5mm。天体望遠鏡用ズームアイピースのSVBONY SV170も持っていますが、こちらは10〜30mmなので別物なのでしょう。構造も違っていて、先端付近にはOリングがあり、若干細くなっているようです。

ファーストライト

 早速自宅でファーストライトを行ってみました。本体にはアルカスイスアリガタが装着されているのですが、前後バランスを考えてMoreBlueのAU005-アルカスイス規格 長さ200mmアリガタ 20mm間隔穴タイプを重ねて装着しています。SJ-M経緯台にはK-ASTECのDS38R-60アルカスイスクランプを取り付けました。

 まず最初にみたのはオリオン座大星雲M42です。さすが大口径85mm屈折です。トラペジウムはきちんと分離してみますし、星雲のディテイルも非常によく判ります。新月だったというのもありますが、町中でここまで見えるものなのか〜〜!!という印象でした。色収差も殆ど感じられませんが、より詳細な判断は今後行いたいと思います。

 なにより新鮮に感じたのが倒立像ではなく正立像で見えること!ながらく望遠鏡だけ見ていただけに、この感覚はとても楽しいです。

 続いて、衝をむかえたばかりの木星を見てみると、非常に明るく眩しい程です。きちんと縞模様は見えますし、ガリレオ衛星が丸く見えます。シーイングがあまり良くないのでこれも次回。

トラブル発生!

 SA401はアイピースが交換できるモデルです。同時に1.25インチ アイピースアダプターSA406を購入していたので、早速装着しようとしたら、途中まで、正確にいいますとネジ1回転分しか入りません。このままアイピースを装着しても恐らくフォーカスは合わないでしょうし、最悪の場合はアイピースが落下する危険性があります。

本来ならば、SVBONYの文字があるリングの根本まで入るはずのSA406

 何が原因で奥まで入らないのか色々探りました。よくあるのは、ネジピッチが合わない(P0.5がp1.0だったり)こと。そこでM42T2ネジのZWOのリングをSA406と付属ズームアイピースに装着したところ、スムーズに入りました。


黄色のテプラを巻いているリングがZWOのT2リング。両者とも入ります。

 アダプターとズームアイピースの接眼部に入る部分に違いがあるのか比較してみると、ズームアイピースの方が先端が一段細くなっていることに気が付きました。

上がズームアイピース側、下がSA406アイピースアダプター。アイピースの先端が少し細い。

 アダプターがどこかに当たっているのかといろいろ探してみると、接眼部分の奥の内径が少し狭くなっていることに気が付きました。

接眼部分の写真。視野環?と思われるリングの手前部分が、アイピースが入る部分より少し狭くなっています。アイピースアダプターの挿入部分はストレートで同じ径なので、ここが当たって奥まで入らないと結論づけました。


 この件をSVBONYのサポートに問い合わせたところ、どうやら工場が本社の知らないうちに製品仕様を変更してしまったため、アイピースアダプターが入らなくなったとの事(!?)。うちに到着したSA401フィールドスコープは、新型第一号だったらしく(なので銘柄板が赤色に変わっていた!) 、接続の検証が行われていなかったため不具合が生じてしまったそうです。

 しかし、まぁ・・・・呆れてコメントのしようがないのですが、この程度の不具合は起きては行けないわけで、、、ただ、迅速な対応(新型アダプターを作って送ってくれるそうです)を約束していただけるだけマシなのでしょうか。国外のみならず国内でも、そのような対応をしてくれないところも多々ありますので・・・・

 というわけで、しばらくは付属のズームアイピースで楽しんでみたいと思います。

続く

コメント

この記事がよく読まれています