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SAMYANG 135mm F2.0 ED UMCレンズの試写

 少し前からSAMYANG 135mm F2.0 ED UMCという超明るいMFレンズが気になっていました.価格は定価84,436円なのですが,マップカメラやヨドバシカメラでは4万円弱という値段.レビューを見ると,天体写真には良好だそうで.多くの方がすでにお持ちのレンズみたいです.

 いつかポチろうとしているうちに,納期未定となってしまいました.発売からだいぶ経っているため,もうディスコンかなーと思っていたところ再入荷されていたので,購入に至りました.

 購入したのはEOSマウントです.これならば今までの天体撮影システムに無理なく組み込めます.買ってから,中々試写ができなかったのですが,昨晩時間がとれましたので撮影に行ってきました.

ところで,交換レンズメーカーのシグマは「今後リリースするレンズがすべてミラーレスカメラ用になる(デジカメwatch)」そうなので,バックフォーカスが長いEFマウントやFマウントレンズは,ますます貴重な存在となるでしょう.


 今回は氷点下7度の凍える山中湖界隈で撮影です.カメラはZWOのASI2400MCPROフルサイズモード,フィルターはIDAS NBZで60秒露出を20枚撮影しました.135mmという中望遠レンズなので赤道儀での追尾も楽々ですが,極寒の環境下での赤道儀の不調に悩まされながらの挙行となりました.なお,撮影対象はオリオン座分子雲です.

少し派手過ぎの処理かな

なんだか『鬼滅の刃』のヒノカミ神楽の円舞みたいですね笑

SAMYANG 135mm F2.0 ED UMC (F2) / ZWO ASI2400MCPRO /  GAIN 230 / 60 sec x 20 / IDAS NBZ / P-2 guide / PixInsight / BXT-NXT / GraXpert AI noise reduction / Adobe Photoshop Lightroom (iOS) / Snapseed

 今回,PixInsight(PI)を導入.いままで実施していなかったフラット撮影も行いました.まだまだ使いこなせていないPIなのですが,なぜか画面左側の部分にムラが生じてしましました.

 F2という明るいレンズなので60秒露出でも余裕でバーナードループを撮影できましたが,開放では明るい星に星割れが発生していました.どうやら口径食によるものらしく,少し絞ると改善できるようです.

 さぁ次の撮影を・・・・と気がついたらASIAIRのメモリー容量が無くなっているじゃないですか!せっかく撮影した画像がまったく保存されておらず,記録として撮ったスクリーンショットしか残っていません(泣)次回はメモリーの空き容量をキチンと確認してから撮影します.

バラ星雲界隈.撮って出しの画像です. ASI2400MCPRO



これはASI294MMPro(モノクロ)でHαバンドで撮影したもの.これも撮って出しです.


 いままでこの焦点距離のレンズはズームレンズしか持っていませんでしたので,今後は大活躍してくれそうです.もう少し早く入手して,紫金山・アトラス彗星を撮影したかったなぁ..

 このレンズのライバルになるのは,Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート(56,980円)でしょうか.しかしF2の明るさには太刀打ちできない*と思います.何より,中望遠レンズの画角が新鮮で,色々な星空を撮ってみたくなる魅力的なレンズです.

*このレンズの上となると,Sigma Art 135mm F1.8 DG HSM (EFマウント/Fマウント)中古で12万円クラスくらいでしょうか..

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