[RASA8 第三夜] RASA8のスパイダーを作成
RASA8特有の問題
RASA8はシュミット補正板直前のところにカメラを装着する必要があります。CMOSカメラの場合は、カメラから出ているケーブルをきちんと取り回さないと、星に歪な形のスパークが出てしまいます。さらに冷却CMOSカメラの場合は、電源ケーブルもあるため、それらの取り回しに苦労します。
そこで、フード内にスパイダーを装着し、それにケーブルを這わせる方法をとりました。この方法はすでに海外で行われている方法です。
フニャフニャフードを補強
カサイの巻取りフードは柔く、そのままだと真円*が出にくいため、刺繍枠(アマゾンで1500円)を使ってフードの強度を高めました。内側と外側から締め付けることで強度を出しています。外側部分の刺繍枠は、ちょうどよい直径の物が無いので、やや大きめのものを選び余分な長さの部分を切断しました。内側部分はパーマセルテープで処理してあります。
*RASA8のフードはしっかり真円を出さないと、視野にムラが生じてしまいますよ。
これが刺繍枠。初めて目にしました(^^;) アマゾンじゃないと様々なサイズが売っていません。
内側と外側で挟み込むことで強度を出しています。
スパイダーの制作
ここからスパイダーの制作です。市販品のスパイダーを使っても良かったのですが、費用を抑えるためにアマゾンでM3のステンレス製寸切りボルト(いわゆる全ねじ。1本230円)を購入しました。これもパーマセルテープで処理してあります。
フードにスパイダーを通す穴を開け、ハトメで強化を行ってあります。
ただ、この状態だとスパイダーがうまく直交してくれないのです。。。
仮組みしてみた。やはりスパイダーを直交させるには工夫が必要ですね。穴あけをきちんとすれば行けそうですが、柔らかいフードなのでズレそう。 pic.twitter.com/YblVZOvWCQ
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 5, 2020
そこで見つけたのがクロスクリップという物。価格は高いですが、2本のスパイダーを確実に直交させることが出来ます。
ジョイフル本田で売っていたので思わず買ってしまった😅 4mm用。1000円。 pic.twitter.com/0aETsr7KYe
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
全員ネジをパーマセルテープでコート。フードにスパイダー通す所はハトメを装着。クロスクリップ等は遊馬製作所の黒艶消し塗料をぬりぬり。 pic.twitter.com/FTXiPBQaOR
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
色々試行錯誤し、ようやく完成!スパイダーを月やライトに向けて余計な反射が無い事を確認しました。
RASA8用スパイダー付きフードの完成です。 pic.twitter.com/dFqO9yC8YK
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
まだ実際に鏡筒に着けて無いので効果は?ですが、フード内部をスマホで撮影したけど大丈夫そう?真円じゃ無いのがなー... 先にツイートしたけど、刺繍枠の内○を先端に着けて問題が無ければそうしたいです。 pic.twitter.com/kaayObkMiF
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
ケーブルをスパイダーに合わせて取り回す
作成したスパイダーにCMOSカメラから出ている2本のケーブルを這わせて見ました。
あまり天気が良くないけど作ったRASA8用スパイダー付きフードのテストします。 pic.twitter.com/ioBtr7NelL
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
実際の星でテスト撮影
拡大。スパイダーによる4本光条が!
— RYO@天文楽者 (@HDV_blog) September 8, 2020
大丈夫かな? pic.twitter.com/X7hZH0SwIq
制作費
・M3寸切ボルト232円x2
・M3ローレット130円(軽量タイプを買い直し)
・M4クロスクリップ 1000円
・パワーテープミニ 437円
・刺繍枠1399円
計3430円
(以下以前より所有)
・M4ワッシャー
・パーマセルテープ
・遊馬製作所艶消し塗料
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