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近赤外線 (NIR) 領域が熱い!


M51子持ち銀河 (近赤外線像), サイトロンIR640 PROフィルター, RASA8, ZWO ASI294MCPRO, 2021/2/8撮影 

なぜ近赤外線 (NIR: Near-infra red)なのか?

 ここ最近天体写真でブームになっているのが近赤外線より長い波長域での撮影です(Hαなどは可視光領域で、近赤外NIRは780nm~900nm、短波赤外SWIRは900nm~2500nm)。主たる理由は、光害などの夜空の散乱光(殆どの波長域が可視光部分である。しかし近赤外線にも22等級程度の背景光はある。)の影響を受けにくく、月夜でも星雲を撮影することができるからです。なぜ近赤外線が悪条件化での天体写真撮影に都合が良いのかは、この領域での先輩であるシベットさんcockatooさんに任せるとして😅、この領域を撮影するためには特殊なフィルターと赤外線カットフィルターが無いカメラが必要です。


Hα 640nm LPフィルター

まず手にい入れたのが、サイトロンジャパンから発売されているHα 640nmよりロングパスするIR640 PROフィルターです。


ただし、このフィルターのネジがユニファイド(いわゆるインチ規格)なので、ミリ規格のZWOのアダプター等にはきちんと奥まで入りません。

そこにサイトロンジャパンさんからのフォローが


なるほど。このような規格だそうです。ただ、ミリ規格のネジに決して入らないわけではなく、一回り二回り程度ねじ込ませて変換リングに固定することができます。


RASA8に取り付けファーストライト

まずはベランダでばら星雲を撮影してみました。カメラはASI294MC PROカラーCMOSカメラです。IMX294 CMOSセンサーは700nmでも高感度を保持しています(Rチャネル)。

 むむむ?思ったより赤が出てませんね。Hα領域をかなり発光しているはずですが。

遠方銀河にチャレンジ

M106を撮影していると、無数の銀河が映し出されていることに気が付きました。


調べたところ、下の丸の左側の銀河がNGC4232で3.7億光年の距離があることがわかりました!まだまだ遠い銀河はあるのですが、これほど遠くの銀河を撮影したのは初めてで、すごく興奮!! 

色に関しては、赤被りになるはずですが、ASIAIR PROのライブビューでは自動的に色温度補正を行っているようで、恒星や銀河は白く映ります。


星景写真を近赤外線で撮ると・・・

 どうなるのか??フィルターをどこに入れるか色々悩むのですが、手っ取り早くASCOMキヤノンレンズコントローラーMark IIに埋め込み、シグマの対角魚眼で撮ったのがこれ!

ほぼ光害の影響が出ていない感じです。 もっと露出時間を伸ばしたりライブスタックを行いたかったのですが、今回はそこまでできず。。。でもサイトロンIR640 PROは、面白い可能性を持つフィルターということが十分に分かりました。

次の記事では新しいCMOSカメラを入手した話を書きたいと思います。

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