TSA-120で撮影した うみへび座の木星状星雲 NGC 3242
明るい惑星状星雲
木星に見えるかな?
うみへび座に位置する明るい惑星状星雲NGC 3242。通称「木星状星雲」と呼ばれています。この天体も赤道儀の自動導入システムがなかった時は見たことがありませんでした。〜Wikipediaより〜
ウィリアム・ハーシェルが1785年2月7日に発見した。「大きさといい、色といい、見え方といい、木星そっくりだ」と感想を述べたウィリアム・ヘンリー・スミスにより名付けられた[1]。ほぼ円形であるため低倍率では恒星のように見えるので、倍率を上げて見る必要がある[1]。
[1] 藤井旭『全天星雲星団ガイドブック』誠文堂新光社 1978年。
- 視等級は10.3等級
- 視直径は40"×35"
- 地球からの距離は距離26,000光年
撮影が難しい
視等級10.3等級ですが、なにせ小さい対象なので通常の撮影方法ではすぐに露出オーバーになってしまいます。さらに小さい天体故、シーイングの影響を受けてしまいます。そこで今回は2秒露出という星雲を撮影する条件としては極めて短い露出を100回行い、最終的に悪シーイングなどのハズレ画像4枚を除いた96枚をコンポジット処理しました。
短焦点望遠鏡ではさらに難しい
小さい天体を拡大して撮影するためには、長焦点の対物レンズが必要です。TSA-120の直焦点900mmでは拡大率がとても足りません。そこで今回はエクステンダーED1.5を使用し1350mmに、さらにテレビューのパワーメイト×2という2群4枚構成のバローレンズを使用し、合計焦点距離を2700mmに延長しました。撮影はマイクロフォーサーズサイズのASI 294MCProで行いました(フルサイズ計算で5400mm相当)。それでも撮影対象は小さく最終的にトリミングを行っています。
撮影データ
- 2019年12月28日
- TAKAHASHI TSA-120
- エクステンダーED1.5
- テレビュー パワーメイト×2
- ASI 294MCPro
- 2sec × 96枚
- ステライメージ8でコンポジット処理
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