HVR-Z7JにニコンのFマウントレンズを付けるマウントアダプタ
さて今回はとても面白い撮影機材をご紹介しましょう。
ご存知HVR-Z7J は1/3インチバヨネットマウントを搭載し、レンズ交換が出来るHDVカムコーダーですが、メーカー純正で発売されているマウントコンバーター(マウントアダプタ)はソニーのαマウントが使用できるαレンズアダプター LA-100W 、1/2型レンズマウントコンバーターACM-12 、そして2/3型レンズマウントコンバーターACM-17 だけです。ソニーのαマウントなんていう超マイナーなレンズじゃなくて、流通量が豊富で光学系も優秀なニコンやキヤノンのレンズが使えればな~と思いませんか?
ところで、各マウントのフランジバック長はどうなっているのかというと以下の通り。
SONY 1/3" bayonet Mount | 41.5mm |
αマウント | 44.5mm |
Nikon F Mount | 46.5mm |
Canon EF Mount | 44.0mm |
#1/3" bayonet Mountの41.5mmはプリズムの中の光路も計算に入っています。
そして色々探していましたらFマウントアダプタを見つけてしまいました!!今回購入したのは英国のMTF Servicesが発売しているNikon to 1/3" bayonet adaptorです。価格は195ポンド+送料15ポンド=210ポンドで、円高のいまは超お買い得♪ なんと25,200円(1ポンド=120円計算)!!ちなみにオイラが買った時は、もう少し高くて29,000円位でした。
LA-100W には中間レンズが入っていますが、コイツははいっていません。おそらくフランジバックの差がαマウント(44.5mm)-1/3インチ(41.5mm)=3mmしか無い為、無理な設計が出来ない為だと思われます(ニコンの場合はFマウント(46.5mm)-1/3インチ(41.5mm)=5mm)。そのため、このFマウントアダプタだと余計な光学レンズが入っていないから、LA-100W と比較してクリアな映像が得られると思います。
#そういやキヤノンのEFレンズも、計算上取付け可能ですな。オイラはキヤノンユーザなので、EFレンズ群を(開放のみですが)使いたいところ。色々なところで EFマウントー1/3" bayonet Mount作成の依頼を聞いては見ているのですが・・・・・・・・・どなたか作成できませんか?
実際にこのレンズを取付けると、事実上クロップした事になり、レンズの焦点距離の7倍の計算になります。つまり一眼レンズの50mmの焦点距離のレンズが一挙に350mmの超望遠レンズになります。
実際に取付けた様子はこちら。
Z7Jに一眼レフカメラのレンズ取付けて使用する場合、レンズの中央部分しか使用しないのですが、やはりある程度絞って運用しないと像が甘くなります。今回、マウントアダプタ経由で使用してみたいレンズは、ズーム倍率が高く、絞りリングがある大口径レンズ。
Fマウントレンズを考えると、ニコン純正かあるいはレンズメーカー製のレンズかの選択肢になります。しかし、現在販売されているニコンのGレンズは絞りの制御ができません(Gレンズはレンズを外すと最大F値になってしまう。絞り連動爪固定ガイド見たいなグッズである程度制御可能ですが、固定値になってしまうので使い辛い)。レンズメーカー製の中古品はこの条件ではあまりありませんでした。
そこで今回眼を付けたのがNikonのAi-S MFレンズ群。色々ネットを探したところ、マップカメラ にてAi Zoom Nikkor ED 50-300mm F4.5S(Nikon Ai-S 50-300/4.5 Zoom*ED)の程度が良い物を発見。店頭にて試写した結果、良い像を得たので購入。
Ai Zoom Nikkor ED 50-300mm F4.5Sは贅沢にも11群15枚、EDレンズを使用し、当時約30万円で販売されていたレンズ。シリアル番号をココで確認すると1982年から1999年まで製造されたしかものと判明(F32値がオレンジ色)。実際の焦点距離はx7になるから350mm~2100mmの超望遠レンズでの運用になります。
レンズをマウントアダプタに取付けた様子。レンズの重量が1.9kgもあるので、本体より重量が重くなっています。そこで以前紹介したGitzo GS5370LCプレートを使ってマウント部分に負担がかからないようにしています。
見た目もカッコイイ(^^)/(笑)
いずれにせよ、HVR-Z7Jはαマウントに縛られず、ニコンFマウントレンズの過去の膨大な資産が生かせるようになったわけです。
なお、このアダプタは日本国内でもSYSTEM5様より購入可能です。
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